化粧品(医薬部外品)に使われるパルミチン酸レチノールに関する成分を解説。
パルミチン酸レチノールは多くの化粧品や医薬部外品に配合されています。
このページでは、パルミチン酸レチノールの表示名称や安全性、配合目的、効能・効果などを解説していきます。
パルミチン酸レチノールの成分概要
安全性 EWGスコア | |
表示名称 | パルミチン酸レチノール |
医薬部外品名称 | パルミチン酸レチノール |
INCI名称 英文名称 | Retinyl Palmitate |
中文名称 | 视黄醇棕榈酸酯 |
韓国語 | 레티닐팔미테이트 |
配合目的 | 保湿成分 など |
CAS 登録番号 | 79-81-2 |
定義 | 本品は、パルミチン酸(*)とレチノール(*)のエステルである。 |
アメリカの非営利環境団体による安全性スコアのこと。
詳しくは、右の青いリンクから確認してください。(ここをクリック)
パルミチン酸レチノールの解説
ビタミンAを安定化したビタミンA誘導体のひとつ。科学的な用語としては、レチニルエステルと言われています。
レチニルエステルは容易に肌に吸収され、肌内にある加水分解酵素によって加水分解され、レチノールに変換されます。
医薬部外品の有効成分として認められている成分。
レチノールには「シワを改善する」という医薬部外品の効能効果の承認を受けていますが、パルミチン酸レチノールはシワ改善効果が認められていません。
レチノール同様、水に溶けず、アルコールや油剤に溶ける性質を持ちます。
肌荒れ改善、エイジングケア効果などが期待できます。
安全性について
EWGによる安全性スコアはレッド。
純粋レチノールに比べると、構造的に安定化されているため、安全であると言われています。
米国CIRの報告結果によると、通常の化粧品での使用においては、安全であると結論つけられています。
EWGによる安全性スコアはレッドであるため、安全性に不安を覚える方もいるかもしれませんが、パルミチン酸レチノールは生体内でもほとんど加水分解されずにパルミチン酸レチノールのまま残存しているとも言われているため、一般的な化粧品・医薬部外品での使用はほとんど問題ないと言えるでしょう。
ただし、人によっては赤みなどの異常が生じる可能性もありますので、使用方法をしっかりと守り、少しでも異常が生じた場合は使用を中止しましょう。
配合規制について
日本では、化粧品における配合上限はないものの、医薬部外品において100g中に250,000IU(約0.075%)までの配合しか認められておりません。
(1)薬用石けん・シャンプー・リンス等、除毛剤 | 250,000IU |
(2)育毛剤 | 250,000IU |
3)その他の薬用化粧品、腋臭防止剤、忌避剤 | 250,000IU |
(4)薬用口唇類 | 250,000IU |
(5)薬用歯みがき類 | 250,000IU |
(6)浴用剤 | 250,000IU |
脂溶性ビタミンやホルモン、酵素、薬物などの活性を示す単位。
ビタミンA(レチノール)の場合は、1IU=0.3µgとなっています。
(参考:ビタミンA 厚生労働省『「統合医療」に係る 情報発信等推進事業』)
また、カナダでは配合上限が1.83%となっております。(カナダ Cosmetic Ingredient Hotlist)
パルミチン酸レチノールが使われている化粧品一覧
Amplitude ジェントル クレンジングクリーム
ETOVOS アルティモイストクリーム
キナリノ名品 2022 クリーム大賞
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